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輸入住宅の保証制度

住まいの建築には、決して少なくない費用がかかります。だからこそ、せっかく理想の住まいが出来上がっても、保証内容がよくわからない状態で、不安を抱えるような状況になるのは避けたいところです。そこで、こちらでは、輸入住宅の保証制度について解説していきます。おしゃれな輸入住宅を建てたいと考えている方に役立つ情報をまとめましたので、ぜひご一読ください。

輸入住宅にも保証制度がある

輸入住宅の建築・購入を検討している場合、どうしてもデザインや間取り、性能、建築費用などに注意が向きがちですが、保証についてもしっかりと理解をしておくことが大切です。多くの方にとって一生に一度の買い物となる住まい購入。あとから悔やむことのないようにしたいところです。

輸入住宅というと、国内のハウスメーカーではないことから「保証やアフターケアーのなどがそれほど充実していないのでは?」といったイメージをもたれがちです。けれども、実際には、その他一般の住宅の場合と同様に、適用される保証があります。主な保証は次のとおりです。

  • 住宅完成保証
  • 地盤保証
  • 住宅性能表示制度
  • 瑕疵担保保証
  • アフターメンテナンス

不安なく輸入住宅で暮らしていくために必要なセーフティーネットであるこれらの保証制度について、ひとつずつみていきましょう。

どのような保証があるのかチェック

住宅が完成する前、そして完成した後で、それぞれ異なる保証があります。

住宅完成保証

住宅の建築をおこなう際に、施主がかけておく保険のひとつです。この住宅完成保証が適用されることで、かりに建設途中で業者が倒産するなどのトラブルが発生してしまった場合でも、工事が継続されます。逆にいうと、この保険に入っていなければ、未完成のまま工事がストップしてしまうリスクを負っていることになるわけです。

住宅完成保証を取り扱う会社は1種類ではありません。たとえば、国土交通大臣による指定を受けている「住宅瑕疵担保責任保険法人」というところがあります。この法人が提供している完成保証を受けるには、業者が完成保証会社の審査に合格している必要があります。他にも「施主が個人であること」「新築の一戸建て住宅であること」といった条件が設けられています。

地盤保証

不同沈下等の地盤のトラブルが発生し、その結果、住宅がダメージを受けて損壊した場合に、その住宅および地盤を修復するための工事に必要な費用などが保証されます。

ところで、不同沈下などによる具体的なダメージとは、どのようなものでしょうか。例えば、住宅がななめに傾くと、構造にゆがみが生じやすくなります。歪みがひどければ、入り口や窓の開け閉めがスムーズにいかなくなったり、あるいは壁にひびが入ったりするなどの損壊が起こります。

このような状態になってしまった住宅の資産価値は、土地も含め、かなり低下してしまいます。そこで、お客さんが損害を直接受けることのないよう、原状回復工事に必要な費用や再発防止を目的とした補強工事、そしてこれらの工事が完了するまでの仮住居などに必要な費用が保証されるのです。

【地盤沈下について】

ところで、不同沈下などの現象はどうして発生するのでしょうか。住宅の建築をスタートする前に、地盤調査を実施することで、強度が充分であるかを確認しておくのが一般的な流れです。調査の結果、強度が充分でない部分がみつかった場合には、地盤補強工事をすることになります。

ただ、補強工事をしたからといって「例外なく絶対に安全」という状態にすることは難しいのです。長い年月を経て、意外な要因で地盤沈下などが発生するリスクもゼロではありません。こういった可能性も考えあわせると、地盤保証がいかに重要であるかがわかります。

住宅会社が加入手続きをするのが一般的

地盤保証には住宅会社サイドが加入し、手続きをおこなうのが一般的ですが、加入していない住宅会社もあるので、注意が必要です。加入しているかどうかをあらかじめ確かめておくことが大切です。また、保証内容・保証期間についても併せて確認しておきましょう。

住宅性能表示制度

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に沿って、住まいの性能を評価・表示することを目的に、基準や手続きを定める制度のことを、住宅性能表示制度といいます。

第三者機関が、国が設けている共通ルールに従って住宅性能を数値化することで評価をおこないます。専門的な知識を持っていなくても理解しやすい表示になっているため、ハウスメーカー・工務店を選ぶ際など、複数の候補を比較検討するときに参考になります。

ちなみに、表示される情報は「構造の安定」「劣化軽減」「温暖環境」「維持管理・更新の配慮」などです。そして、新築工事の場合には、こちらが希望している性能を備えた住まいになるよう、計画通りに工事が進められているかどうかを確かめることも可能です。このように、建築が完了した時点だけでなく、施工途中にも検査がおこなわれる仕組みになっているので、庇護が生じるリスクを軽減することにつながるわけです。

瑕疵担保保証

新築住宅の場合、建物の構造耐力上における主要部分や雨水侵入を防ぐ設備などに瑕疵が見つかった場合、保証が受けられることになっています。そのため、ハウスメーカーや不動産会社などの施工会社には、10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。建築を依頼するこちら側にとっては、不安要素をとりのぞくための重要な制度だといえます。ただ、上述のような瑕疵が10年以内に見つかったとしても、その時までに施工会社が倒産していた場合には、どうなるのでしょうか。

倒産などのトラブルで保証を受けられないというトラブルに対処するため、2007年に「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」が新たに成立しています。ですので、先のような万一の事態に直面するようなことになったとしても、問題なく保証を受けられます。

参照元:SUMIKOKU HOME

アフターメンテナンス

輸入住宅を建築する場合、使用する建材は海外のものになるので「メンテナンスの際にはどのように対処されるのだろうか」という疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。きちんとした輸入事業者であれば、必要に応じて建材をしっかりと調達するなどして、充実したアフターメンテナンスを提供するための体制がととのっています。

大手のハウスメーカーなどであれば、アフターメンテナンスを専門に取り扱うスタッフが会社に在籍していることが一般的です。また、その場合、トラブル発生時だけでなく、定期訪問を実施しているケースもあります。一方、それほど規模の大きくない工務店などの場合、工務を担当するスタッフがアフターメナンスの対応もあわせておこなっているケースが少なくないようです。トラブルが発生したという連絡を受け次第、訪問するようになっているところもあります。

いずれにしても、住宅建築を依頼する際には、アフターメンテナンスについての詳細をあらかじめ確認しておくことが重要です。定期点検の有無や頻度、タイミング、メンテナンスに費用がかかるかどうか、そして有償の場合に発生する費用はどのくらいか、といった点は、特にくわしく把握しておくことをおすすめします。

会社選びは保証内容もチェックしよう

輸入住宅の建築を考えている方は、建築を依頼する会社を選ぶ際、自分のニーズに合う会社であるか否かを判断するための要素のひとつとして「安心できる家づくりのための保証」の体制を加えておくことが大切です。契約をする前に、会社がどのような保証を用意し、そして対応するための仕組みを整えているか、しっかりと確認するようにしましょう。