輸入住宅のメンテナンスのタイミングをはじめとして、必要な場所、自分でもできることなどをご紹介しています。輸入住宅を検討中の方や、すでに依頼をして建築中の方まで、ぜひチェックしてみてください。
輸入住宅は定期的にメンテナンスをしないとすぐに劣化してしまいます。国産住宅と違い、DIYで修繕し状態を維持していく住宅とも言えます。
将来的に、外国の街並みを主起こすレトロな情景をイメージさせる方も多いと思います。しかし、メンテナンスをおこなっていないと、ただただ古くなるだけで耐久性も失われ崩壊リスクが高まってしまいます。
メンテナンスをしっかりおこなう海外の住宅では築年数が長い住宅も多く、実際に築100年以上の住宅もあるほど。そうした家にも普通に人は住み続けることができるのは、メンテナンスをしっかりしているからこそと言えます。
輸入住宅の魅力である日本家屋とは違ったデザイン性を維持するためにもメンテナンスは欠かせません。築年数が経過するとレトロな魅力が深まり唯一無二の建物として成立するのです。
メンテナンスの一般的にタイミングは、5年に1度。その方法も気になるところをすべてメンテナンスし、新築同様にというわけではない点は留意しておきましょう。たとえば、5年目は塀やウッドデッキの塗装、10年目は外壁や屋根、給湯器まで設備機器のメンテナンス、15年目はベランダの再防水、20年目に給排水など見えない部分やユニットバスのメンテナンスという具合に分けておこなうことで、一度にまとめするより費用負担も抑えられます。
タイミングについては、商品による耐用年数や保証期間、部品保有期間を基準に考えても良いでしょう。輸入住宅に限定した話ではなく、基本的には耐用年数や保証期間に合わせてメンテナンスをするのがポイントです。
また、5年間隔や各製品の耐用年数とは無関係に、日常でもご自身でのメンテナンスも検討すると良いでしょう。
輸入住宅ではDIYによりメンテナンスを求められます。とくに日常的にチェックしておきたい場所をご紹介します。
輸入住宅における玄関ドアの開閉には特に注意が必要です。毎日開閉(使用)するため負担も蓄積されやすい場所です。放っておくと、内部の部品が劣化しサビや油不足が起きる可能性があります。妙に鍵が回りにくくなったと感じたら油不足が原因かもしれません。
油不足を解決する方法としては潤滑油を利用すること。ただし、玄関ドアのメンテナンスで潤滑油を利用するときは慎重な判断が求められます。ホームセンターにも潤滑油は販売されていますが、玄関ドアとの相性が合わなかった場合、問題が解決しないことがあるからです。
潤滑油の使用方法や相性などは、まず施工会社に問い合わせてみましょう。部品に問題がある場合、材料の取り寄せも必要です。施工会社に連絡をしても対応まで時間がかかる可能性もあります。玄関ドアの問題はセキュリティ面でリスクが大きいため、違和感を覚えてたら早めの対処が必要です。
木製サッシは輸入サッシでよく見られます。木製ですから風雨の影響を多く受ける外側は腐食しやすいため注意が必要です。定期的に塗装をするといったメンテナンスが求められます。
上げ下げするタイプはバネを使っており、劣化するとスムーズな開閉がむずかしくなるため、定期的なメンテナンスが必要です。また、長期間の使用でガラス内部のガスが抜けると、冷気が伝わりやすくなるため注意してください。メンテナンスに苦労したくないなら、木製ではなく樹脂製にするのも選択肢のひとつです。
ガラス交換というのも選択肢に入れてもいいでしょう。サッシは雨と風の影響を受けやすいため定期的なメンテナンスをすることで長持ちさせられる箇所です。
輸入水栓でよくあるトラブルが水漏れです。水栓の中にあるパッキンの劣化により、継続的に水漏れが起きてしまいます。メンテナンスせずに放置すると、水栓を固定した天板の腐食や傷みが起きてしまい大きなトラブルにつながるのです。
木製天板だと軽い水漏れが起きているだけでも、早急に修理したほうが良いでしょう。ただ、修理をしても再発する場合があります。水栓が腐食をするたびに交換すればコスト負担が大きくキリがありません。
水栓トラブル対策をするなら、国産の水栓に変更も方法のひとつ。海外水栓は個性的なデザインも多いため、交換したくないと考える方もいるかもしれません。施工会社に適切なメンテナンス方法を聞いて、できるだけトラブルにつながらない配慮が必要です。
輸入住宅の多くは塗り壁です。材料によっては汚れが目立つものもあります。塗り壁を採用するなら汚れはある程度、考慮に入れておく必要があります。汚れ防止には日常的なメンテナンスが必要です。定期的に外壁に水をかけて汚れを落として良い状態を保ちましょう。
塗り壁には専用コーティング剤を使用する方法もあります。新築時に塗布することで、汚れが付着しにくくなるからです。目立つ汚れがあれば専用薬剤を使うことも考えてみてください。ただし、油かホコリか、汚れに合わせた薬剤の使用が求められます。
汚れたら即時に塗り替えというわけではないのですが、当然、放置すれば頑固な汚れになり外壁への深刻なダメージにつながります。定期的なメンテンスで対処しましょう。
輸入住宅は無垢材を使うことが多いです。床やLDK、食器棚や洗面台など、あらゆるところに無垢材を採用しているメーカーもあります。無垢材は色合わせや収縮や、色褪せなどがよくあるトラブルです。色褪せですが、たとえば敷いていたラグとの境目で起きます。
簡単な対策としてずっと同じ場所に敷いておくのではなく、定期的にずらすだけでも色褪せ対策になるのです。また、ワックスや日々の汚れ拭きを欠かさずすることも求められます。
無垢材のメリットは自然の木材独特の経年変化により、時間の経過でさまざまな表情や風合いに変わることです。温かみや柔らかな肌触り、調湿作用による快適な環境もメリットでしょう。納得できる状態を保つには日々のメンテナンスは欠かせません。
メンテナンスにはDIYで対応できるものと業者に依頼したほうが良い場合にわけられます。
専門知識がなくても自力で対応できることも多いです。たとえば外壁はきれいに見えても表面に細かな砂やホコリが付着しています。立地やエリアによっては、排気ガスや火山灰でも汚れるのです。定期的に水をかけて洗浄することで汚れを落とせます。
また、輸入住宅ではウッドデッキもよくある設備です。素材が木の場合、普段から雨風や太陽光の影響で、色褪せや塗料の剥がれが起きます。豪雪地帯では、雪の影響で木材に水分が浸透し、凍害が起きるリスクもあるため注意が必要です。養生シートをかけて直接積もらないようにする、自分で塗装し直す、ニスをかけるなどの軽いメンテナンスだけでも結果は変わります。
自分で行えるメンテナンスもあるのですが、限界はあります。素人ではできない、専門知識が必要なメンテナンスは素直に業者に任せましょう。屋根や外壁の塗装、塗替えやサイディングの張替えはむずかしいです。
足場が必要ですし、高所作業の知識と技術がないと事故につながりかねませんし、人数も必要です。大きな作業になる場所のメンテナンスは専門業者に任せたほうが得策です。その場合、輸入住宅を依頼した施工業者に依頼したほうがいいでしょう。家のことを一番把握していますし、部材の取り寄せルートも確保しているからです。