輸入住宅とはどういうものなのでしょう。定義や歴史をご紹介します。
輸入住宅とは「こうであるべき」といった、しっかりとした定義や基準はありません。
海外の設計思想に基づいた家を、輸入した資材で日本国内に建築すると、輸入住宅と呼ばれます。
設計が海外志向であることが基本なので、「外装が海外っぽい」「ちょっと海外の木を使っている」というだけでは輸入住宅とは言えないようです。
とはいえ、丸々そのまんま海外の家に似せるわけではなく、日本特有の環境にもマッチさせて建築されます。
畳の部屋を設ける場合も多いようですよ。
見た目にも個性的でオシャレなことから、輸入住宅は非常に人気があります。
輸入住宅という言葉がうたわれるようになったのは1995年ごろからですが、とくに2000年ごろには、円高や貿易摩擦の関係でブームになりました。
その時は「にわか輸入住宅」と称されるような、海外の資材をほんの少し使っただけの家もたくさんあったとか。
でも10年以上経った現在では、海外から取り寄せた資材ばかりで家づくりをするような、輸入住宅に真剣に取り組む会社だけが生き残っているようです。
輸入住宅に使われる資材の多くは、アメリカやスウェーデン、カナダから来ていると言われています。この他にも、フィンランドやニュージーランドなどからも、高品質の木材が輸入されています。つまり、北米と北欧地域からが多いということですね。
これらの国に共通することと言えば、森林資源に恵まれた風土だということ。
さらに、冬は厳しい寒さにさらされる地域も多く、気密性や断熱性に優れた工法で住宅が作られるのも特徴です。