空間のイメージを固めるのに一役買ってくれる壁紙、理想の家づくりを実現するためにも慎重に選びたいものです。ここでは、輸入住宅に合う壁紙の種類や選び方を紹介しています。
ひとくちに壁紙といってもその種類は実に豊富で、目移りしてしまう人も多いのではないでしょうか。まずはじめに、壁紙選びで失敗しないためのポイントから紹介していきます。
壁紙を選ぶ際には、最初に部屋全体のイメージを固めるのが重要です。イメージのキーワードは、シンプル、モダン、北欧スタイル、ナチュラル、アジアンなどが挙げられます。インターネットや雑誌を参考に、ライフスタイルに合わせたイメージを選んでみてください。
壁紙はデザインだけでなくさまざまな機能を搭載したものも存在します。たとえば、自然素材を使用したものや耐久性の高いもの、消臭や抗菌効果を持つものもあるでしょう。あらかじめこだわりポイントを決めておけば、壁紙選びも楽になります。
壁紙にはさまざまな種類が存在します。ここでは、使用されている素材ごとの特徴や違いなどを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
塩化ビニール樹脂を主な原料とする一般的な壁紙です。コストが低いわりに耐久性は高く、耐水性や耐油性などの性能も有しています。油汚れも簡単に落とせるため、キッチンや玄関周りに採用するケースが多いでしょう。
欧米で採用されるケースの多い紙クロスは、デザインのバリエーションが豊富です。合成紙や和紙を使ったものもありますが、どれも部屋の雰囲気を固めるのにふさわしいデザインとなっています。ただし、紙からできているので水や油を吸収しやすいです。
フリースとも呼ばれる不織布壁紙は、紙クロスよりも破れにくく、万が一水に濡れても伸びにくいのが特徴です。接着力の弱いのりでもしっかり張れるため、原状回復を目的とした賃貸住宅でのDIYでも採用されることが多いでしょう。
近年、DIYで人気を集めている「塗る壁紙」。別名をリキッドウォールペーパーといい、繊維の含まれる自然素材を原料としています。壁に直接塗布することで、独特な質感を楽しめるでしょう。接着剤が必要なく、継ぎ目のない壁に仕上がるのも良いところです。
壁紙を選ぶ際には、「壁以外のものとのバランスに気を付ける」など、いくつかのポイントがあります。それぞれ注意点を確認しておきましょう。
壁紙は、それだけで部屋のテイストを決定づけてしまうほどの存在感があります。そのため、他の家具や床とのバランスを考えないと、思った以上に派手な印象になってしまう可能性が高いです。
具体的に、木目の色調はグレーや黄色、赤などと相性が良く、イメージがまとまりやすいでしょう。また、家具だけでなく、カーテンの色にも注意が必要です。カーテンも壁紙と同じように部屋の印象を左右するアイテムのため、バランスを意識して決めてください。
壁紙には、抗菌消臭、耐水、抗アレルギーなど、さまざまな機能が付加されたものが存在します。壁紙によって持っている機能が異なるため、「どんな機能がほしいか」で選ぶのも良いでしょう。具体的に、臭いや水が付着しやすい脱衣所やキッチンといった水回りには、消臭効果や耐水効果のあるものを、ペットや小さい子どものいる家庭では、抗アレルギーや耐久性の高いものを選ぶのがおすすめです。
代表的な壁紙の機能についてまとめているので、壁紙選びの参考にしてみてください。
表面に消臭加工を施した壁紙で、ペットの臭いはもちろんたばこや生活臭などの臭いもすっきり分解してくれます。リビングルームだけでなく、玄関やトイレなどにもおすすめです。
表面に特殊な加工を施すことで、一般的な壁紙と比べて傷付きにくい壁紙に仕上げています。破れや摩擦にも強いので、ペットや小さな子どものいる家庭、長期的にきれいな壁を維持したいという人に向いているでしょう。
親水性高分子ポリマーを配合した壁紙で、空間の湿度を調整する効果が期待できます。ジメジメとした梅雨時期や夏場には吸湿、乾燥しやすい時期には放湿が可能となり、年間を通して快適な室内環境を維持できるでしょう。また、結露がひどい場所に採用すれば、カビの発生を抑えられます。
抗ウイルス剤が表面に塗布されており、壁紙に付着したウイルスを不活性化させます。また、細菌の繁殖や増殖を防ぐ効果も期待できるため、家族が集まるリビングや子ども部屋に使用するのがおすすめです。
壁紙はついデザインを重視してしまいがちですが、色や柄だけでなく空間の調和や機能にも注目してみてください。家族構成やライフスタイルに合わせて部屋ごとに必要な機能をピックアップして絞っていくことがポイントです。
選んだ壁紙によって部屋全体のイメージが決まってしまうので、他の家具とのバランスにも気を遣うとよいでしょう。壁紙は理想の空間を実現するのに大切なアイテムのため、これらのポイントを押さえつつ楽しみながら最適なものを選んでみてください。